地図製作の現場から
生まれたツールキット
IIllustratorによる本格的な地図制作においては、データが重いことによる操作のしにくさや、オブジェクト数が多いことによる膨大な繰り返し作業など、一般のアートワーク編集と比べて独特の苦労があります。これらを解消するため、当社地図制作現場の要望をもとに開発した8種類のツールをセットにしました。ぜひこのプラグインを活用して、作業効率を飛躍的にアップさせてください。
PlugX-MappingTools1.6はIllustrator2022(v26.3以降)~2025対応です。
重い地図データを選択して移動させるとき、マウスドラッグに表示がなかなか追従しなかったりして位置合わせが大変です。この機能を使うと、移動させるオブジェクトを「選択」する操作が不要になるとともに、移動先もパスの位置によって指定するので、正確・確実な移動が可能です。
地図データを縮尺変更して再利用したいとき、拡大縮小の倍率を「縮尺」の指定によって設定できるので、計算間違いによるミスの発生を軽減します。大きな特徴として、テキストのフォントサイズやシンボルオブジェクトのサイズを変更しないで拡大縮小することが可能です。これにより、拡大縮小によって地図の縮尺を変更したあとのデザイン手直し作業を最小限にすることができます。選択したオブジェクトだけを拡大縮小することと、ロックされていないすべてのオブジェクトを拡大縮小することができます。
隣接関係を自動判定して、同じ色が隣り合わないようにエリアを塗り分けることができます。行政区域別の色分けなどが非常に楽になります。飛び地がある場合も、あらかじめグループ化しておくことにより、それを考慮して色分けされます。
※ポリゴン数が約300程度を超える場合、色分けできない場合があります。
縮尺と実距離を指定することで、正しい長さのスケールバーを簡単に作成でき、計算ミスによる事故を防ぎます。作成前に図上長さが何cmになるのかを確認することも可能です。作成されるスケールバーは普通のパスとテキストなので、Illustratorの機能で自由にデザイン加工できます。
本プラグインの「テキスト原点」パネルのボタンを使えば、クリックするだけで、文字自体の位置は変えずにアンカーポイント位置だけを変更(=行揃え設定を変更)することができます。回転されたテキストの場合でも、文字位置はそのまま維持されます。さらに横組みと縦組みの変更も、ボタンひとつで行うことができます。
元に戻すのが面倒な変形をリセットする機能を3つ揃えました。
配置画像サイズをリセット
テキストを水平垂直に戻す
テキストのシアー変形除去
多様な要素を含む地図のドキュメントでは、作業を効率化するためレイヤーを整然と管理することが重要です。このツールではレイヤー名を加工・管理するための3種類の機能を提供します。
レイヤー名通し番号作成
レイヤー名置換
レイヤー名リストのファイル書き出し・読み込み
オブジェクトのレイヤー変更を、レイヤーパネル上でマウスドラッグするのではなく、移動先レイヤー名をワンクリックすることで軽快に行えます。雑多な要素が1つのレイヤーに混在する状態からきれいにレイヤー分けされた状態に整理する作業をサポートします。